〜側湾症と良い姿勢の誤認識〜

脊柱側湾症がコルセット治療で、少し改善されたKちゃん。
しかし、姿勢を良くする為にバレエを始めてから、再び湾曲が大きくなる。
ご両親が、Kちゃんの姿勢に無理があるのを感じ「脊柱側湾症とバレエ」についての当HPの記述を読み来られました。

立位検査では、膝の過伸展と、腰背中の反りが過剰。
本人の感じる「良いと思う姿勢」をとってもらうと、背中の反りが増々大きくなる。
不安定な上半身を支える為に、下半身が異常緊張を起こし、更に前重心に。
いくつか姿勢の修正を行うが、全く無効。
この日の施術箇所は頭部。Kちゃんは切迫早産で、出産時、頭頂部が骨盤底にあたっていた時間が長い為、その時にマス目の歪みが生じた可能性があります。
施術後の立位では背骨の反り過ぎが半減、重心位置も中央に寄り、明らかに変化。一緒に来ていたお母さんも驚く。
「こんな方法があるなんて、もっと早く知りたかった」

膝の過伸展については、自分で意識的に修正していく必要があります。
特に小さい頃から、バレエを習っているほとんどのお子さんに、膝の過伸展は多くみられます。
バレエに限らず、スポーツでの動きはレッスンや競技中は良いのですが、それ以外の時間は、きちんと切り替える必要があります。
骨格的に自然な無理のない姿勢が大切です。
また、一部メディアでは、膝の過伸展や腰や胸を必要以上にそらす事を、良しとする情報が伝えられいます。
こういう情報は、子供達の将来の健康を阻害する危険性があります。
Kちゃんが、レッスン時の膝と、普段の生活での膝の状態を自分で管理できるか、やや不安でした。
しかし2回目来られた時、Kちゃん、膝の過伸展が小さくなったままでした。「あまり出来なかった」
とは言うものの、話を聞くと、意識している時間が多く、子供達の素直さに感動しました。
また、一語一語を、なるべく理解出来る様に伝えていく事、責任の重さも強く感じました。(本記事は2012年のブログです)

その後のKちゃん↓〜3回目 側湾度数の大きな変化

2012年5月、側湾症と姿勢全般のご相談で来られた小学4年女子Kちゃん。

側湾症と指摘された当初25度との診断。
コルセット使用により5度まで改善された。

使用を止め、姿勢の為にとクラッシックバレエも習い始めるが、再び湾曲し15.5度に。

立位では、腰の反りが強く、腹部が大きく突き出た状態。
膝の過伸展も強く、上半身が大きく左に横ズレしていた。
かなりの前重心の為、下半身の筋肉が異常に張っていた。

初回、頭部に大きなマス目の歪みがあり、施術。
腰の反りが半減、それに伴い重心も中央に。

Kちゃん、出産時、骨盤底に頭頂部があたっていた時間が長かったとの事。その後、頭部や仙骨等の施術を行う。

5月の時点で15.5度だった湾曲が、3ヶ月後の8月末に撮ったレントゲンでは何と0.7度にまで変化。

子供の側湾症

身長も6センチも伸びた。
通常、身長の伸びと共に湾曲が進行しやすいので、医師にも大変驚かれた。

全体のバランスが良くなってきて、重心位置が前後左右とも中心に寄ってきた事で、初回の脚の異常な張りも緩み、脚まで細くなった。

Kちゃんの場合、上半身に筋肉の拘束がまだ少なく、骨の変形が固まる前だった事から、背骨が柔軟に対応し、大きく改善したと思われる。

年齢や、筋肉の硬さ、固まり具合などで、身体の変化は大きく違うが、やはり、なるべくなら早い段階で施術を行う方がより変化が期待出来ると思われる事例です。

今後は更なる安定と、しっかりした姿勢がとれる身体を目指し施術を継続中。

「側湾症、姿勢の悪さが異常」について中心軸整体の見解はこちらへ