初回後 背骨凸凹の明らかな減少、全身的に筋緊張緩和
3回後 言葉数が増加、友達の名前を言えるようになる
10回後 ハサミ使用の上達、怖がり減少。
遠方の為、2、3ヶ月に一度、連日施術を繰り返す。
ジャンプ、前転、自転車、走りなど、運動全般的に向上。まだまだ、ぎこちなさや不器用さはあるが、思った以上に言語の発達が見られた。また、情緒の安定と、子供らしい伸び伸びした様子になった。滑舌の悪さなどはあるが、就学後のコミュニケーションなどでの問題なく過ごせている。      

施術感想
 初回立位検査時、背面筋緊張強、強度鳩胸、肩甲骨エリア右横への側弯(腹臥位ではなくなる)、背骨の凸凹がいびつになる位で背骨の反りと圧迫、全身の捻じれが強い状態。Yくん、施術が気持ちいいらしく、ほとんど毎回、寝落ちしていました。
(臍の緒の捻れが強く、酸欠による脳へのダメージや、胎盤汚染があったとのこと)

頭の形:右後頭部削れたような圧迫強、三角頭蓋

当時のブログ↓初回〜1年後

相談内容
・運動機能全般の低さ
・片足立ち出来ない
・身体が異常に硬い
・硬さのせいか動作がぎこちなく
・身体や動きが硬い理由が分からない
・手先不器用、言語の遅れ、話せる言葉が一歳児並み
その他
・怖がり、出っ尻、側湾症、斜視、中耳炎、知的障害
「今より少しでも動きやすい身体にしてあげたい。
階段の下りを怖がらすに下りれる様にしてあげたい。」

立位
・強度の背面緊張、背面部反り、臀部後方突出、X脚
・後頭部の膨らみがない、頭部変形
背面部の高緊張と、上半身の圧縮で
脊柱上部が右横に押し出されるように湾曲。
首が押し込まれる様な肩の上り過ぎと、上半身の圧縮感が目立つ。
鳩胸にも見えるが、背中の反りが強すぎて
胸郭が押し出されている状態にも見える。

うつ伏せでは骨盤から下が左に大きく捻れており、
右臀部の浮きで、右股間節がベッドにつかない。
拳一つ入る位の浮きなので、
仰向けでも身体のおさまりが悪く、真っ直ぐに眠れない。

立位での横ズレや肩、腰の高さなどの左右差はなく
一見、真っ直ぐ立っている様に見えるが、
実際は身体を横にしても緩まない程の捻れがある事が分かる。
それが立位では全身の捻れとして締め付けるように収納され、
結果、圧縮された身体の状態となり立位を保っている。

切迫早産、産後NICU入院、
生後5ヶ月まで在宅酸素、モニター使用と困難な中、
何とか1人で立ち、歩くまでに成長してきた。

しかし、身体の状態を例えるなら、
全身が縮みひしゃげる程のパツンパツンきつい締め付けの
全身タイツを着ているような状態。
例えは良くないが、
雑巾を固く絞る事でギリギリ立てておける様になったが、
手足を動かす度に伴う捻れに、
胴体が振り回されるのを静止出来ない。
常に強烈な上下圧縮力がかかる中での
生活は非常に疲れやすく、消耗が激しい。

初回から約半年間での変化
・言葉が驚く程増えた
・友達を名前で呼ぶようになる
・「寒い」「どいて」「とって」等、食事以外での要求が出てきた
・ハサミが上手になり、ライン上を切れるようになる
・「次は?その次は?」と先を知りたがる質問をするようになる
・背面部の異常緊張が緩み、背骨の曲りがわからない位になる
・無駄な緊張が少なくなって、立ちやすさと安定感が増した事で、
以前は怖がって登りきるのに時間のかかった、丘のような小山を
10分もかからずに登れるようになっていた。

初回会った頃のY君の印象は「おとなしすぎる」だった。
半年後、「けっこうヤンチャなんだな」と思わせる位
子供らしい、伸び伸びとした様子に変化していったが、
ご両親曰く「主張が強すぎて(笑)。
活発になった分、起伏も激しくなったようで、手こずってます。」

ご両親は、当初、言葉や側湾に関しての変化は期待しておらず、
少しでも動きやすい身体への改善を目的としていた。

しかし、Y君の場合、全身的な締め付けの解放に伴い、
精神面での変化の方が顕著に現れた。

相談に来られるお子さんの殆どが、
運動面での変化が圧倒的に優位にあり、
同時並行で情緒面の変化が見られる流れにある。

肉体的、精神的に余裕の出た状態で成長しながら
徐々に言葉が増えていく傾向にあるが、
言葉に関しては運動面に比べて変化が低い。

Y君の様に、言葉の変化が先に起きたのはレアケース。
そして当初の運動機能の向上自体は、
逆にゆっくりと少しずつの経過を辿った。

中でも階段の下りをとても怖がっており、
骨格細分化調整を受け始めるまで、
何度練習しても前進がみられないでいた。

身体の硬さと、脚の捻れで
膝を正面に向けて脚を出せない状態にある為、
一段一段が大変な作業となる。

目で見る正面と、身体の感じる正面が違うだけでなく、
手足一つ一つを思うように動かす事が容易でない
小さな身体にとって、下り階段は大変な脅威だ。

半年間の調整の間も、下り階段に関しては
劇的な変化とはならず、
調整後の数日は身体が緩むことで、
膝を正面に向けて下ろせる分、スムーズにはなるが、
時間が経つと再び膝を正面に出せなくなる
の繰り返しが続いていた。

それでも、少しずつ着実に変化は続いていた。
・片足立ちが出来るようになる
・ジャンプの安定感が向上
・以前は乗れなかった幼稚園の補助つき自転車に乗れるようになる

それから更に半年経過。初回から約一年後。
「大人でも追いつかない位、
スタタタターって階段降りれる様になったんです!
膝も正面に出て降りてます!」

ここ数回の調整後の立位変化では、
左向きだった臀部の捻れがほぼ正中位に安定し、
左脚の内捻れも同時に減少している様子がみられていた。

しかし、下り階段に対する恐怖心に反応していたのか、
依然大きな変化は見られなかった。

前回調整後、お父さんが特訓、その甲斐あって、
以前よりも動きやすくなっている身体で
いよいよ下りの感覚が掴めた様子。

他にも、ご両親が手足を持ってブランコしたり、
寝やすいように提案した寝具の工夫など、
様々な事に積極的に取り組まれていた。

毎月、一泊二日で一・二回、
新幹線で通われ、その熱心さに
私達も頭の下がる思い。

普通に立ち、歩き、階段を下りれる人には
分からない事だが、
中心軸整体に来られるお子さんの多くが、
様々な普通と違う状態を抱えている。

その姿を見ていると
一つ一つの動き全てが生きていく上で、
どれも大切であることを強く感じさせられる。

そして起きている現実は、生易しいものではなく
胸の痛くなるものばかりでも、
こんなに想いを注いでもらえる彼らはやっぱり幸せだと思う。

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