調整により「頭の変形」が改善

 1年間の調整で→「三角頭蓋」→「クローバーリーフ頭蓋」という形を経過して変化しました。

 生後4ヶ月で骨格細分化調整を初められ、週1回のペースで調整を継続されたクライアントさんの実例です。前後からの圧縮が強く、左右に広がった円盤状の頭蓋骨でした。
 1年間で、イラストの様に変化し、かなり丸くなってきました。現在は圧縮された後頭部が、広がりつつあります。

頭の形が変化した実例

頭部の中心がずれた状態での成長・姿勢の崩れ

 頭部のマス目の中心が、前方にずれていた場合「立てない・座れない」「顎が上がり姿勢が崩れる」「うつむき状態になる」という状態になりやすい傾向があります。

頭部の中心と姿勢の崩れ

成長と「マス目の歪み」の関係

「マス目の歪みの量」の違いにより、成長に伴う身体の歪み状態を示しました。

 歪んでいても、身体を固めて真っすぐに立てる場合、固めても真っすぐに立てない場合と、歪みの量によって互いが生じます。

歪みと成長の関係

歪みが多く、真っ直ぐ立てない

Mちゃん 3歳

調整前
左上:「気をつけ」「真っ直ぐしてみて」と言われて立つと頭が右傾げになる
左下:普通に立つと上半身が横にずれ、グニャグニャしてしまう
調整後
右上:「気をつけ」で身体を緊張させても普通に立っていられる
右下:何も言われなくても、足が揃い、普通に立っていられる

調整後、明らかに機嫌が良く、いつもは近所の人に挨拶されても引っ込み思案な感じなのに、自分から「こんにちは!」と挨拶。

マス目の歪みが少なく、楽に立てると本来の子供らしい明るさ、無邪気さ、素直さが表れてきます。

「立ちにくいという無意識の不快感が、情緒に影響することがある」子供達の調整をすればする程、実感してきた事です。

マス目の歪みでまっすぐ立てない

マス目の拡張度から見た成長で変わる頭部変形

誕生時に頭部変形が無かったのに徐々に変形する事もあれば、誕生時に頭部変形があっても徐々に直っていく場合もあります。

「生まれたときは頭部変形が無かったのに、だんだん変形してきた」
「頭の形は、成長していけば良くなると言われたが、変化しない」

その理由は「マス目の拡張度」の違いが原因です。

マス目の拡張度の違いと頭部変形

「マス目の歪み」には方向性と分散がある

マス目の歪みには方向性と分散がある

頭部の歪みは全身に連動する

頭部の歪みは全身に連動する

成長と頭部の膨らみ

 夏休みに入ると普段中々来れない遠方のお子さんの来訪が増え、一日中、赤ちゃん、子供さんの調整が続く日も珍しくありません。
 また、久しぶりに会うと急に大きくなってたりするので、成長の力の凄さに驚きますが、実際、全ての子がそうではありません。
 中には、身長の伸びや身体が大きくなっていることに対して、頭頂部の膨らみが追いついていない子もいます。下記は拡張のイメージ図です。

順調に拡張
拡張が不十分

 拡張が停滞して、頭部を締め付けられているような状態になります。また、この部分の拡張不足は、姿勢にも多大な影響を与えます。
 幼少期に「マス目の拡張不足」で、お座りや独歩に遅れがあったお子さんでも、多くは調整以降、順調にマス目の拡張が進み、特に問題なく成長しています。
 しかし、何らかの理由で、その後の頭部マス目拡張が伴わない子もいます。運動面や学習面での明らかな遅れや、どうも様子がおかしいなどの場合、調整を再開します。
 これは、立ち歩くようになるまでの発達や、幼稚園などで特に問題のなかったお子さんでも、成長と共に歩き方がおかしい、筋肉が異常に硬い、運動面でのぎこちなさ等の不自然さとして表れてくる場合もあります。

頭の形、膨らみの偏りが身体にかかる重さの偏りを生む

頭の形とマス目の広がり

当方の研究では、頭の膨らみは
「マス目の拡張」と関わりがあると考えています。

マス目の拡張が小さいと
頭部の膨らみも弱い傾向にあります。

マス目の拡張が小さいと、
頭部重心の偏りが起こり、
首の真上に頭を乗せにくくなります。

このことにより「首の座り」が
困難になることが考えられます。

しかし、何とか首の座りを通過した場合も、
頭部重心が取りにくい身体状況のため、
そうでない子に比べると、
発達上の負荷となることが考えられます。

赤ちゃんの発達は、首の座り、手指の動き、
お座り、ハイハイ、たっちから分かる様に、
上から下へと進んでいきます。

こうして成長していく時に、
頭部重心が良好な状態にあると、
・背骨の上に頭蓋骨が上手に乗るため、
・本来使われるべき筋肉が必要最小減の筋力で働くので、
・リラックスした身体環境での成長が望めます。

逆に、頭部重心が良くない、
もしくは容易に保てないような状況にある場合、
頭位を保つために、
・本来使う時でない部分の筋肉が
・必要以上の緊張を強いる事で、
頭位を保つことになります。

この状態は無意識下で
慢性緊張におかれた中で成長していくこと
が考えられます。

・マス目の拡張が良好→頭部重心安定
 →適正筋状態での成長→リラックス

・マス目の拡張が弱い→頭部重心不安定
→慢性筋緊張での成長→緊張

マス目の歪みと姿勢の関係

*補足
1、頭が小さい場合でも、この部分の膨らみが十分で、
小さいながらも体幹・四肢共に十分に発達をとげている場合、
先に述べた頭部重心の問題は低くなると考えます。

2、また、ここで述べている「頭の膨らみ」
というのは、眉から上の頭部上部が対象です。
頭というと、顔面・下顎も含めた範囲と思われがちですが、
骨格細分化調整の観点では眉から上の頭部上部部分となります。

3、マス目の歪みは
・頭部の膨らみや形状に影響を与えるもの
と考えていますが、
・しっかりとした膨らみがあり、
・目立つ変形がなくても、
マス目の歪みがみられる場合もあります。反対に
・頭部変形が明らかな場合でも、
・マス目の歪みがない場合もあります。
外見だけで容易に判断出来るものではありません。