過去の打撲と頭の形の変化 50代 女性
ひどい頭痛が治らない、全身がつらい
大人でもときとして大きく頭の形が変化することがあります。
今回、過去の打撲が、治癒の過程で、頭部にとどまった珍しい事例がありましたので、記載します。
50代 女性 Kさん
頭痛が治らない、力が入らない、全身がしんどい。
心当たりは特にないとのこと。
立位検査
目立つ横ずれや左右差はないが、
左額上〜頭頂部左前側が圧迫されているかのように膨らみがない。
顔色も土色で、血の気がなく、お腹に力が入らない「腑抜け」状態。
意外な原因が・・
Kさんは、定期的に施術を受けている方なので、この日は明らかにいつもと様子が違うこと、特に頭の形が違うことに、とても驚きました。
施術箇所:頭部
頭部以外の歪みが全く出てこず、ひたすら頭部の調整。
終盤にようやく頭部以外、左肘周辺の歪みが出てきて終了。
Kさん、大きな溜息とともに「良くなった〜頭痛くない!施術途中から痛みなくなってきて、すごい楽になってきたんです」
施術中に左頭が膨らんできて、顔色が良くなっている様子が見られていました。今回の施術箇所について、頭部の歪みと、終盤にに左肘の歪みが出てきたことの説明をしたところ、
Kさんハッとした顔で「わかった!あれだ、頭痛くなる前に、ヒーリングワークで、左腕を何かやってもらったんです。そしたら左肘が動きやすくなったんですけど、きっとそれが関係してるんだ!」
寝た子を起こした!?古傷に対応出来ない
Kさんは、20年以上前に左肩を強打しています。
左肩、腕そのもに特に不調があったわけではないですが、ヒーリングの施術により、押し固めていた部位に動きが出たものの、身体が古傷に対応しきれず、マス目の歪みが頭部で停滞したのが、今回の頭痛の原因と考えられます。
マス目の歪みは、
1、生まれつき元々あるものと
2、事故や打撲などで後天的に生じるものとがあります。
2の場合、受傷直後は、直接打撃箇所そのものに歪みがあることがほとんどです。そして時間の経過とともにマス目の歪みはわからなくなっていきます。
皮膚の下にある筋肉や脂肪などの軟部組織は、衝撃による腫れが引いた後、萎縮するように固く縮みます。この治癒の段階で、適度にほぐしたりしながら血行を促し、萎縮を回避し、弾力の回復がうまくいくと、治癒後に動きが悪くなったり、いつまでも違和感が消えないなどといったことが避けられます。
骨格細分化調整では、マス目の歪みは、この軟部組織の縮み、硬化とともに深部に押し込まれると考えています。
傷は治っても、その時に生じたマス目の歪みは内在し続ける状態です。しかし、腫れや傷は治癒しているので感覚的には何も感じないことがほとんどです。
マッサージなどで、直接筋肉をもんだりほぐした時に、たまたまこうした部位のマス目の歪みが表面化してくることがあります。
それが全身的に馴染んでくれれば問題はないのですが、対応しきれない状態になった場合、今回のKさんのような不具合となることがあります。
好転反応とは別のもの
マッサージや整体などを受けると、逆に具合が悪くなる方がいますが、これらの中には、いわゆる「好転反応」と言われる、
「血行促進と老廃物が流されることによる一時的な不快状態」
ではなく、
「身体が動くことにより不安定な状態が生じている場合」
とがあります。
これが一時的なものであれば良いのですが、Kさんのように頭部に留まったままだと、脱却が困難な場合があります。
赤ちゃん頭の形〜気にしてほしいこんな様子
大人ですら、こんなに全身的に意欲を削がれる頭部マス目の歪みというものが、まだ立ち歩く前の赤ちゃんの段階で多く存在しているとしたら、相当なストレスであることは間違いありません。
頭の形が多少歪んでいても、笑顔いっぱいで、活発、元気な様子ならば、気にする必要はありません。
しかし、血色が悪く、いつもぼんやりしていて活発さがない、泣き声が弱々しい、もしくはいつも不機嫌そうな表情で、異常な反り返り、手をつけられない癇癪などが慢性化している場合、何かしらの肉体的ストレスがかかり続けている可能性があります。
*本記事中にある「頭の形、頭の形が動く」ことについて、画像検査で実証したものではなく、あくまで施術者の主観によるものです。また、頭蓋骨そのものが動くのか、周囲の軟部組織が動くのかについても未だ証明するものはありせんことを、ご承知下さい。