チック症 足の長さの違い
身体の不快感による無意識のストレスの可能性 Sちゃん 10歳
ご相談内容
チック症的な症状が長く続いている。
机をコンコン鳴らす、床を足でドンドン踏む。
喉鳴らし、良くない言葉を言う等、本人の意思ではないような突発的な感じ。
本人もやりたくないのに出てしまう感じ。
「主治医からは感覚遊びだと言われています。
それが精神的なものなのか、身体の不具合か、
親としての対応が分からずにいて、ただ毎日見ていて辛いです」
・頚椎癒合症、左脚の発育不良のため、左脚が短くインソール使用
・左足が2センチ以上短い状態にあること、このままの成長は更に左右差が拡大する可能性と、全身への悪影響のリスクから、医師には近いうちに股関節の手術を勧められているとのこと。
脚の長さの違い 筋肉の偏りとその負担
立位検査
靴を履いていないのでインソールを入れていない分、左脚つま先立ち状態
頭部、胴体の中心を保つために、左脚を浮かせていることが身についている様子。この状態は、左臀部、腰椎周辺の筋肉が慢性緊張となるため、便秘になりやすい。
左足の足裏全体を着地させると、上半身だけでなく頭部の左横ズレ、傾きが大きすぎて立位の維持は困難。
〜どんな感じ?体験してみよう〜
身長110㎝程度で片足が2㎝以上短いというのは、身長160㎝位の方だったら片足が3㎝近く短い感覚だと思います。
右足下に本を二冊置いてみると立ちにくさのイメージが出来ます。
学校や外ではインソール入りの靴で、負担を少なくしていますが、脚だけの問題ではなく、首の歪みにも対応しなければならないので、全身的には筋緊張を低くして歪みに対応する必要があります。
しかし、首に隣接する頭部、肩〜腕は捻れと緊張が強い状態におかれていますので、大変なアンバランスの中で直立二足歩行を営んでいる肉体状況です。
施術経過〜脚の長さが変化
初回施術後、立位での頭部横ズレ、傾げの減少と、局所的な筋緊張、弛緩の偏りの減少が見られました。
2回目施術後、頭部位置、全身バランスともに更に良い方向に変化していました。特に頭部の突き出しが半減しており、歩行のブレやフラつきが減少することが予想される状態でお帰りになりました。
3回目連れて来られたお父さんから、数日前に病院の定期検査に行った時のご報告を頂きました。
「脚の長さの違いが、ずっと2センチ以上だったのが、1センチ数ミリになっていて、正確な数字を思い出せないのですが、とにかく1センチ台に変化していたので、手術はもうしばらく様子を見てから判断することになりました」
肉体的ストレスの可能性について
骨格状態の変化は、一番気にされているご相談内容とは違うものですが、全身バランスが良くなることによる肉体的ストレスの減少は、ご相談内容への影響が期待出来るものです。
理由はわからないのですが、Sちゃんは毎晩寝る前になると、ワーワー騒ぎ出す興奮状態があったそうなのですが、初回施術以降、それがなくなったとのこと。
大人でも頭部が横ずれするような歪みがあると、精神面に不調が生じる方が多くいます。
脚の長さの違いだけでなく、首にも大きな歪みを抱えた中で、明るく朗らか、笑顔いっぱいのSちゃん。首の骨そのものの変形は直せませんが、そこを中心とした全身の歪みを最大限整えることは可能です。
Sちゃんにとって、最も負担が少なく、なおかつ今よりも快適な身体を作っていくことは、精神面に多大な影響を及ぼします。
それでも尚、その必要がある場合は、手術も止むを得ないことなのかも知れませんが、回避していけるよう、全力でサポートしていきます。