重力を感じる身体と発達の遅れ

「脚が埋まって、腕がなくなる!?」施術の感想

Tさん 30代女性 側湾症の施術で通われている方です。
施術を終えたTさんに、立った感じを尋ねると

「足が地面に突き刺さってるというか、地面の深いところに埋まってるというか・・うまく言えないんですけど、ズドンビシッ(笑)すごい安定感。絶対倒れないこれ(笑)」

マス目の歪みは重力との関わりが強いため、施術後、立位バランスが変化します。

「身体の真ん中がわかる」「身体の中に棒がある感じ」「手脚の重さを感じるのに、スーッとして楽に立てる」など、人によって感じ方は様々ですが、中心軸や、重力に関する感想がほとんどです。

重心線と地芯
イメージ

Tさんは、九州地方から連日調整で来られるので、毎回、二日間二枠連続で受けていきます。

その分、反応も強烈なのかもしれませんが、だいだい初日終了後は、

「肩が下がる感じがすごくて、腕がブランブランぶら下がる、毎回、こちらで施術を受けたあとは、肩・腕がなくなったみたいになる(笑)で、頭だけニョキって」

この話しだけ聞いてると、一体何のことだか、わからないですよね。

年々固まっていく身体〜重さを感じられなくなっていくということ

Tさんが感じてるのは、体性感覚意識というものです。

通常、私達の身体は、直立二足歩行という縦長に身体を起こした形での活動です。座り姿勢でも、重たい頭を胴体の上に乗せて生活しているので、姿勢を保つだけでも多くの筋肉が働き続け、良くも悪くも筋肉は固まり続けていきます。

骨で立てない 全身拘束
骨格と重心線のズレ 固まる身体

マス目の調整を行うと、不要な筋緊張が解除され、腕や肩という、物体の重さを感じやすくなります。

実際、腕は重く、ぶら下がる方向についているので、重さを感じるとTさんのように、ブランブランな感じや、抜けそう、腕がぶら下がってるなどの表現をされることが多いです。

言われて見ると当たり前のことなのですが、そういう肉体感覚で日常生活を送っている方はほとんどいません。

身体が固まる前、幼少期などはほとんどの方がこのような身体感覚にあります。子供特有の柔らかさ、俊敏さは、大人のようにまだ身体が固まっていないことによるものです。

点で立つ 赤ちゃんゆらぎ
揺らぎ

身体を安定させるために必要なところが強固になってくれると良いのですが、ほとんどの場合、姿勢維持のための肝心な背骨、胴体はフニャフニャで、股関節、肩甲骨周辺が固まっていき、手足の動きが悪くなりながら、肩こり腰痛が慢性化していきます。

これは、歪みの有無だけでなく、姿勢や、身体の使い方など、日常生活全般の影響が大きいです。

捻れの解放で重力と仲良く生きる

マス目の歪みを整えていくと、立ち方や重心が変化し、筋肉主導ではなく、骨格主導の本来あるべき状態に誘導されていきます。筋肉の働きも、本来姿勢維持で使われる深層筋群が働きやすくなるため、大人の場合は、不要な筋緊張の解除による、痛みや不快症状の問題解決が進みます。

骨で立つ 重心線一致
骨格で立てると固まりにくい

そして、成長が停滞している赤ちゃんの場合は、成長を阻害する捻れを減少させ、本来の成長が促されます。

歪み 成長阻害
歪みで成長が阻害される

また、歪みが強く、立ち歩くことだけでも大変な労力を必要とする肉体の影響で発達障害といわれる困難の起きているお子さんの場合は、ただ普通に立てるようになっていくことで、様々な変化が起きてきます。

普通に立てない
歪みで普通に立てない

冒頭のTさんの「足が地面に埋まる、突き刺さる」ような感覚のことを「重没」(じゅうぼつ)といいます。無駄な力が抜けて、重力に従い身体の重さを体感している状態です。

武術の達人と言われるような方々は、身体の至るところが、こうした重力との関係性のよい身体感覚にあるそうです。

こうした特徴もあり、マス目の施術を受けに来られるのは、身体感覚の向上を目指す、武術家やダンサー、歩きや姿勢の違和感に関するご相談も多くあります。

当初、大人の身体開発を目的としていたマス目調整が、まさか、ヒトの成長や発達に深く関わっているものとは、想像もしていませんでした。

立ち歩けるようになるということは、それこそが、肉体成長の目的であり、地球に対してより良く立てる身体であるほど、ヒトが本来持つ様々な可能性を広げるものなのだということを知るようになりました。

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