歪みで転びやすい
体の歪みで転びやすい?
前回記事
「転びやすい つま先歩き 3歳 Aちゃん」
施術前後の写真です。
施術回数:1回
リスク:姿勢の定着に回数が必要
副作用:一時的な違和感の可能性
左:施術前
歩いているうちに上半身が左に横ずれしてしまい、ふらついてしまいます。
右:施術後
上半身の横ずれがおきないので、普通に歩けます。
写真ではわかりにくいですが、横から見ると、やや前のめりになるため、倒れ込む勢いがかかるのか、軽い小走りのような歩き状態でした。
前に倒れる、上半身は横にずれる、ふらつく身体を保ちながらの移動は大変な労力が要ります。
→「転びやすい・異常に運動神経が悪い・発達性協調運動障害(DCD)」に関する事例はこちら
原因は「頭にあるマス目の歪み」
人間は目が前についているので、後ろに転ぶよりは、前に転ぶほうが安全と本能的に思っています。
そのため、バランスを崩す、転びそうになる時などは、後ろに倒れるのを避け、前側、つま先に乗ることが多くなります。
踵の骨は足根骨のなかで、一番大きくしっかりしており、重さの7割を担う骨です。本来ならば、自然と踵に重さが乗るようになっています。
しかし、Aちゃんの場合、
「本来の骨格状態で立とうとすると、後ろに倒れてしまう歪みの状態」があります。
そのため、必要以上に前傾で、つま先よりが、普通に立っている状態になります。同様の歪みの子供達の場合、静止立位では、過剰な背中、腰の反りとして立ちにくさを補っています。
しかし、動き出すと前のめりになるため、踵が浮きやすくなってしまいます。
そして、Aちゃんの着地、歩きが不安定になる原因は、頭部にあるマス目の歪みです。
ただ普通に立てる、普通に歩けることが情緒に影響する
Aちゃん、いつもは歩くのが嫌なのか、外遊びは消極的で、公園もしぶしぶいく感じだそうです。
それが、施術の後は、外遊びに積極的になり、歩く距離、時間とも長くなります。近所の人にも自分から、こんにちはとご挨拶するなど、いつもの引っ込み思案はどこへやらで、肉体的な余裕が情緒面にも現れているのが良くわかるお子さんです。
施術後のブレのない骨格状態が一回の施術で定着するお子さんもいれば、複数回かけて少しずつブレにくくなる、定着するまで回数のかかるお子さんもいます。
また、ブレにくくなった身体の状態で沢山遊んで、活発に動き回ることが、ブレの少ない身体作りとなります。
それでも、歪みの影響の強いお子さんの場合は、定期的にブレを少なくしてあげる必要があります。
特に問題なく育った方には、想像しにくいことですが、「ただ普通に立てること」「ただ普通に歩けること」に困難さを抱えながら成長せざるをえない身体というのがあります。
「外遊びが苦手なのも歪みが原因?」
のNくんも、立ちやすさと情緒面の関わりについて考えさせてくれるお子さんです。
「ただ普通に立つということが困難な状態にある子供がいる」ということ
転びやすさや、つま先歩き、真っ直ぐに立っていられない、座るとソワソワ、落ち着きがないなど、癖や性格と思われることもあるようですが、「言っても聞かない、直さない」のではなく、「そのようになってしまう身体の状態にある子がいる」ということを多くの方に知って頂きたいと思っています。
中心軸整体では、「マス目の歪み」を整えることによる全身骨格調整を行っています。「マス目の歪み」は重力との関わりに大きく影響します。
重力とより良い関係を築くことは、肉体の快・不快に無意識レベルで作用し続けます。
筋力の弱い赤ちゃん、身体の柔らかい小さいお子さんほど、筋骨格への影響が強く、肉体発達や成長だけでなく、不快感、動きづらさ、立ちにくさが、行動面、情緒面にも影響します。
マス目の歪みを整えると、なぜ、赤ちゃんの発達や子供達の精神面に変化が起きるのか、はじめはわかりませんでした。これまで沢山の赤ちゃん、お子さん達に出会い、施術と経過を見させてもらえたことで、「ただ普通に立てること」「普通に歩けること」が、ヒトの心身の健康にとって、どれほど重要なことなのかを、教えてもらってきたのだと思います。