赤ちゃん頭の形 施術の検討は慎重に

頭の形についてのご質問

「生後3ヶ月の娘が、右向き癖と頭の形がものすごく斜めになってるため、赤ちゃんの頭の形を良くするという整体へ相談しに行ったのですが、そこでヘルメット治療を勧められました。また、レベル的には1番悪い、重度の変形と言われてしまいました。すでに出っ張ってしまった部分は治らない、とも言われました。
見てないので何とも言えないとは思いますが、こちらの治療でヘルメットと同じ効果があるのであれば、どのくらいの回数で改善できるのか教えて頂きたくご連絡致しました」

確かに、実際にお会いして、施術していかないとわからない内容でしたので、その旨をお伝えし、後日、赤ちゃんを連れて検査にこられました。

形よりも全身状態と発達停滞の方が問題

実際お会いしてみると、「これが重度?」と目を疑りたくなる程度の軽度の変形状態でした。

しかし、頭の形よりも、右向き癖どころか斜頸のような強い頭の傾げと、すでに背骨にも捻れが生じはじめている様子、ほぼ寝たきりで発達が停滞している状態でしたので、状況を説明し、すぐに施術を開始しました。

開始から5ヶ月、お母さん「まん丸ではないけど、頭の形は気にならなくなりました」

何より施術開始以降、泣き声大きく活発さが増しはじめ、ずり這いから、はいはいへと、運動発達が進み、さらに5ヶ月経過後には、お座りの獲得まで至りました。


「頭の形が良くなると身体も良くなる?」イコールとは限らない

他の整体皆さん、それぞれに見解の違うこととは思います。また感じ方はそれぞれですので、なんとも言えませんが、先に相談に行った整体では、見ただけで触ってもくれなかったということで、触診検査もなしに見た目だけでヘルメット矯正を勧めるということには驚きました。

しかし、仮に形だけよくなっても斜頸、発達の停滞に改善の兆しが見られるものなのかどうかも分かりません。

当方で行う「骨格細分化調整法」はマス目の歪みを整えることを目的としています。問題とされている事柄が、マス目の歪みの影響をうけている場合、施術を行うことで変化がみられることがあります。

斜頭や変形頭のお子さんは多くいますが、だからと言って必ずしも、何か問題が起きるものではありません。

これまでの多くの事例から、姿勢や身体の歪み、それに伴う情緒面での問題というのは、頭の形だけで全てが決まるようなものではなく、持って生まれた肉体の質や、身体の使い方、薬、食生活といった生活習慣の遺伝など、複数要素とのバランスから生じていくものと考えています。

その中でも、立位、二足歩行での活動をしていく上で、強い影響をもつ頭部重心を、より最適な状態にしていくのが、マス目の施術です。

赤ちゃん頭の形、施術選びは慎重に

近年、頭の形に関して施術を行なう整体が増え、医療機関でも行われるようになりました。

しかし、マス目の歪みという観点からは、表面的な形だけに固執してしまうと、身体の中に歪みを押し込む状態となる可能性があると考えています。また、そのような負担を強いなくても機能の向上、快適性の向上を促す方法は様々にあります。

歯列矯正や小顔目的の顔面矯正、矯正下着などによる弊害を聞いたことがあるかと思いますが、言葉で伝えられない赤ちゃんが施術に対してどのように感じているのか分からない以上、安全性の観点から、施術方法に関しては慎重に検討する必要があります。


本記事は、ヘルメット治療を否定するものではなく、マス目の歪みと、発達の遅れとの関係性、影響の有無について、実例からの推測を記したものです。

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