座り姿勢と腸内環境
女子大生 Kさん
相談内容
座ってる時、姿勢を保てない
どうしてもお腹が潰れた姿勢になってしまう
Kさんは中学生の時から、側湾症のご相談で調整を継続されてきました。
調整継続の甲斐あって、側湾症に伴う不調は、ほぼ無くなりました。
現在も定期的に調整をしていますが、最近、冒頭の内容が気になるようになったとの事。
今までになかったことでしたので、心当たりと食生活、睡眠時間などを伺いました。
大学授業以外は、ほとんど毎日アルバイト。
朝は食欲がなく、ゼリー飲料やカロリーメイトなどの栄養補助食品を食べたり食べなかったり。昼食時間がくる前にチョコレートやクッキーなどをつまむせいか、昼もあまりお腹が空かず、パンやパスタなどで軽く済ませることが多い。バイト終了後(22時以降)に食事をとることが多い。
本人いわく「心当たりはないが、最近お腹が痛くなることが多い」とのこと。
睡眠時間 平均4、5時間。
深夜1〜2時頃入眠し、6時頃起床。
湯船につかることはほとんどない。いつも疲れてだるい。
睡眠時間の少なさ、冷えの蓄積、食生活全般の酷さ、本人は「心当たりがない」という問題感覚の低さなど、正直どこから話しをするか迷いました。
この生活が続くようでは、姿勢維持以前に病気に突き進んでいるようなハイリスクな状況にあることをお伝えし、まずは、腸内環境の改善を中心にした食生活について、いくつかの提案をしました。
次の来訪時、食生活の改善についてどうだったかを聞くと、
Kさん「今まで気が付かなかったんですけど、私結構お米が好きなんだなということがわかりました。とりあえずご飯と味噌汁は毎朝食べるようにしてみようと思って、食べ始めたんです。そしたら何か美味しいなって。」
「それから、空腹でチョコレートを食べると胃が痛くなることを先生から聞いて、そうかも!って思ったので、チョコレートも止めたらお腹痛いのも無くなりました(笑)」
問題の座り姿勢ですが、この日は問題なし。今まで指導してきたKさんの状態に戻り、安堵しました。
側湾症や姿勢のご相談の多くは、小学校時代から施術を続けている方が多く、成長に伴う様々な身体の変化がよく分かります。大抵の場合、親の管理下にある中高までは目立つ不調はほとんどありませんが、Kさんのように高校卒業後や、就職、一人暮らしなどで、ライフスタイルが大きく変わると、体調不良を起こすケースは非常に多くあります。
自分の生活習慣を見直すことなく病院、薬、サプリメント頼り、慢性的な睡眠不足、加工食品の乱用等、挙げたらキリがありませんが、社会全体の不健康な風潮が蔓延し過ぎて、次世代においては、自分の生活習慣のどこに問題があるのかが見えなくなっています。
骨格細分化調整は、重力下で骨格を維持するのに有利な身体状況へ導くものです。
しかし、骨格を支える筋肉、筋肉状態を良好に維持する内臓諸器官の健康状態によっては、その効果は減少してしまいます。
お腹が冷えていたり、便通の異常があると、座位姿勢の維持は特に難しくなります。
また、繰り返し述べていますが、腸内環境の劣悪は姿勢だけでなく、精神状態にも大きく影響します。
うつ病、痴呆症など、一見、精神的な問題と思われるものの背景には、劣悪な腸内環境、姿勢維持が困難なくらい身体機能が低くなっていることがあります。
姿勢の間違いがわかる、間違った姿勢情報で身体を壊さないための、詳しい内容については、以下の書籍をご参照下さい。
構造的に正しい姿勢 構造的に正しい身体の使い方 理論編
構造的に正しい姿勢 構造的に正しい身体の使い方 実践編
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