首座りの弱さ 肩、股関節の緊張
首が座ったとは言われたけれど・・
Hちゃん7ヶ月 ご相談内容
頭の形、肩まわりの緊張、股関節まわりの緊張(左足が特に固い)
背中が真っ直ぐで反り気味、首すわりが弱い
口がぽかんと開いている、うつ伏せの時に手首をひねる
医療機関では「首座りはできている」と言われている。
→「首が座らない」頭の形との関係は?
確かに自分で周囲を見回したり、うつ伏せから持ち上げることもできるが、抱っこで上体を起こした時、頭部がグラグラで、手や枕などの支えをしてあげないと前方にずり落ちてしまうような状態。
現在は、背這いで少し移動。ずり這いではぐるぐるその場で回っている状態。
また、ずり這い姿勢の時、頭の右傾げと右肩下がりとなっていて、そのせいか、ずり這い姿勢をすると、右に転がってしまう。また、寝返りをうつ時になぜか手首を捻るとのこと。
骨格状態と施術変化
抱っこしてもらい、後頭部から首、背中の状態を確認。頭部が前方に引き下ろされるためか、首後ろの皮膚が張り詰めている。また、仰臥位では背中が浮くような強い鳩胸。
初回は特に泣く様子もなく、落ち着いた様子で施術を終えた。
2回目は、施術時間中泣きっぱなしだったが、頑張った甲斐あって鳩胸とわからない位に胸郭が変化した。
また、施術後、腹ばいの時の右傾きが減少したことで、腹ばい姿勢の維持時間が長くなった。
3回目の施術も時間中ほとんど泣き通し、脚を蹴りっぱなし。「これだけのパワーがあるのに、首座りは別人のように不安定なことが不思議でならない」と、ご両親も話した。低緊張、立てない、歩けないご相談では、同様の状態が多く見られる。
3回目の施術後は、抱っこ時の首後ろの皮膚の張り詰め感が変化し、首後ろがふっくらしている様子が見られた。頭の前ずれが減少し、のせやすい方向に頭部の位置が変化している。
→「首が座らない」に関する事例はこちら
「生まれてしばらくの間、右後ろを向いていた」
向き癖について尋ねると、向き癖かどうかわからないが、生まれてしばらくの間、右後ろを向いていたとのこと。今は正面を向いている。
向き癖も含め、「誕生当初、顔が正面を向いてなかったが、しばらくして正面を向くようになっていた」という話は多く聞きます。→「向き癖、斜頸、身体がC字に曲がっている」に関する事例
頭を傾げたまま斜頸状態で首が固まっている場合以外は、みな一応自由に首を動かせるようになっています。しかし、元々の捻れはどうなったのでしょうか?
Hちゃん、頭の形は右後頭部圧迫型でしたが、変形の度合いとしてはそれほど強くなく、ご両親も同様のタイプでした。
出産当時の画像を見せて頂くと、頭の形よりも気になったのが、額の形。出産当時の額は、広くて丸く綺麗な額でしたが、現在は額の上下幅が短く、左右とも、こめかみが凹んだような形。明らかに形が変わっていることをご両親と確認しました。
頭の形と身体の歪み 発生と流れ(中心軸整体の見解)
誕生当初、頭が右を向いてしまうマス目の歪みがあったとします。視覚で正面を捉えるようになると、顔は正面を向くようになります。
この時、マス目は頭部にねじるような形の圧力になることが考えられます。例えるなら、ビンのふたを閉めるような感じです。
左:マス目の歪みなし、中央:右向きのマス目の歪みがある
右:視覚は正面、マス目は右向き
視覚の方向とマス目の方向のズレにより、頭部に捻られるような力が発生、頭頂部からフタをしたような圧力となる
これまで事例研究から、本来ヒトの成長は、顔面中央、額、頭頂前部から一定量の「マス目の拡張」というものが進み、骨格の成長、直立二足歩行の獲得に向かうと考えています。
イラストのような捻れが生じるとことにより、マス目の拡張に弊害が起きることが考えられます。
通常、頭部前方にあるマス目が拡張していくことで、頭部の中心ラインが前方から後方へと移動し、頭部重心が安定するようにマス目のネットワークが定着していきます。
この時、マス目の歪みにより頭部に捻れ、締め付けが起きると、この拡張が進みにくくなり、頭部重心の定まらない状態におかれます。
左:マス目の拡張が進まず、前方に停滞している場合
中央:中心ラインが前方にあるため、頭を上手く乗せられない
右:頭部の捻れの影響が全身に波及
まだ筋力の未発達な赤ちゃん達は、このマス目のネットワークによる頭部重心感覚の発生により、頭部を首の上に上手に載せることができるようになると考えています。
向き癖の程度にもよりますが、マス目の拡張を妨げている場合や、捻れが頭部を通過し、首から下に移動していく場合でも、首に捻れが停滞していると、やはり首座りの遅さ、不安定さや、以降の発達全般への影響が多大です。
首座りの遅れ、停滞は以降の発達全体への影響が多大です。早期になるべく多くの施術を行います。
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